Make a BROADCASTER

若いころは理解できなかったテレキャスターのデザイン。しかし、歳を重ねるとそのシンプルさと機能性に
少しずつ惹かれてしまい、今ではカッコ良くさえ感じる。
フランケンを作り終えた次の目標はアッシュ材からボディを切り出すところから、
つまり素材から作り出す事を考えており、その素材からしてもテレキャスターはとても良い。
しかし
フランケンで培った探究心はただのテレキャスターを作ることを許さない!
という事で白羽の矢が当たったのはテレキャスターではなくブロードキャスターである。

ちょっとテレキャスターの歴史をカンタンに。
1950年のNAMMショーで発表した初のソリッドボディギターがFenderのエスクワイヤー。
その後FenderはBroadcasterとして発売したが、その名はリッケンバッカーのパテントに抵触。
やむなくFenderロゴのBroadcasterの文字を切り取って通称"Nocaster"として販売を継続。
そして正式にTerecasterとして命名される事になる。
当初のEsquireはシングルピックアップのテレキャスターとして生き残ったが、事実上幻の
モデル名となったのは1950年の1年だけ付けられたBroadcasterだけである。
この神秘性に心をくすぐられる私は、Terecasterシェイプのギターを作る際の目標として、
迷わずBroadcasterを選んだ。

私が調べられた最後のシリアルは729。
当時はボートのオールなどと悪口を叩かれたのでそれほど多くは作られていないと思う。
あっても1000台以下であろう

 
ここはカリフォルニアのフーラトン、そう、Fender発祥地。
この通りがまさにFenderアヴェニュー。
ここでBroadcasterが生まれたと思う。
1985年在住時に航空写真と地図を頼りに探し当てた。
この通りにはG&Lの事務所があり、
そして1本隣の通りにFenderの大きな旧工場がった。


ネックの加工



ボディの加工

パーツの加工

アッセンブリー