Vol.1 : Peavey Wolfgang "PROTO" ネック編


まずはオリジナル状態。

とはいえ、なぜかペグボタンがクラウンタイプに変更されている。

このネックはこの黒い固体の物ではなく、他の固体と入れ替えたネックで、本来はノントレ用。
ホッシーノさんがショップへ改造依頼をした物だが、ロックナットの途中からヘッドの広がりが始まっている事から判る様に、ちょうど3個の六角ビスあたりからヘッドのスラントが始まっている。

トレモロ仕様はヘッドの付け根が延長されていて、ロックナットの上端からヘッドの広がりやスラントが始まるので、ロックナット自体はきちんとベッタリ取り付けられている。

なので、ショップではフラット部の延長に木をあてがって、さらにロックナットより牛骨ナットの深い堀を補正する2mm程度のゲタが履かされていた。
ヘッドの塗装剥ぎ。

ロックナット下の黒い部分がフラット部延長の為に追加された物。

ヘッドのスラントに合わせて三角柱を寝かした感じで接着されている。どうやら塗装ではなく、直接マジックで塗ったような感じなのでヘッド自体をナチュラル仕上げにすると染みこんだ黒が残りそうで、さらにこの木の下の黒塗装が残るので横から見たら黒線が出そうな感じ。

心配をしながらもちょっとこのまま続行。
先端の丸い部分もクリアが吹いてある。
全体をオイルフィニッシュにする為に、ここのクリアも剥ぐ。
ぜーんぶ剥ぎ終わった状態。
結構キレイだ。
んで、オイルフィニッシュ!
WATOKOです。
これが4回目。
塗りこんではオイルが染み込むのを待ち、ある程度染み込んだら一度ふき取っては次を塗る。
ひたすら繰り返した後、一晩放置するとプツプツと浮き上がるオイルが出てくるのでそれを拭き取って終わり。
と思ったら!例の下駄が取れてしまった!
接着も甘かったのか!

(写真は少しヘッドの黒塗装を剥ぎ始めている)
仕方なく下駄の下に残っていた塗装を剥ぎ落として、下駄を作り直すことに・・・
上でも書いたけど、あんまりキレイじゃなかったし、黒く塗られていたのでナチュラルカラーのヘッドには合わなかったし・・・
作り直そうかどうか迷っていたが、これで作り直し決定に!
キレイに剥ぎ終わったところ・・・
斜め部分の下駄と、ロックナットが適正な高さになる為の下駄を作り直す。
斜め下駄がセン。ロックナット高さ調整はハードメイプル。
タイトボンドを付け、ロックナットを締めこむことで押さえつけた。

後で考えたら斜め下駄もハードメイプルにすれば良かった。
が、実際に弦振動をネックに伝える部分はハードメイプルだけで伝わっていくので、問題はないと思う。
2つの下駄を整形し、塗れていなかった部分にオイルを塗る。
やっぱり何度か繰り返す。
そしてできた下駄がこんな感じ。
そして!
ネックが完成!

エディが持っているプロトタイプ以外では存在しない、ナチュラルフィニッシュのヘッドである。ちょっとカッコイイ!

今回はフレット調整や指板クリーニングは行わない。
未塗装ネックなので、よほど汚くない限りは逆効果だと
思われるからだ。
この角度から見ると凄く良い!

なんか「裸っ!」って感じがする!