昔のギター(一部は現在も)でお馴染みのゼロフレット。
冷静に考えると、メリットはある。
●ナットもフレットと同じ材なので、解放弦と弦を押さえた時の音質が一緒
●ナット加工に神経を使わなくても1Fの押弦が楽なセッティングができる
現に、Gibsonがメリットありとしてナット内にゼロフレットを設ける様になった。
しかし、60〜70年代にギターに触れていた方なら判って頂けると思うが
どうもローグレードギターの象徴と思ってしまう。
トラウマと言うか、ちょっとネガティブな思い出と言うか・・
ゼロフレットは否定しないものの、単に気分的に馴染めない
そんな時に役に立つ改造です。
これがゼロフレット。 本来はナットの(写真でいう)右側端が振動の支点となるが、 ゼロフレットがあるとそこが支点となる。 ナット加工は弦が左右に動かない様にするだけで良く、 音の事や溝の深さに一切気を使わないので、 加工は物凄い楽になる。 はい、ナットの溝加工は音のキモになる超大事な部分で、 溝の幅や正しく円形にする事や、溝壁面の滑らかさが物凄く大事なんです。 |
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ナットとゼロフレットを撤去。 ナットは溝が深すぎるので、もう使えません。 |
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ゼロフレットの溝を使って指板をカット | |
ヘッドの突板が足りなくなるので、ローズウッドの薄板を作成。 実はハカランダです。 |
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突板を延長 | |
ナットの幅を確保、 ナット底面の整形をし、タッチアップにてクリアを付け、 サンディングしたところ |
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ナットを取り付けて完成です。 サラっと書きましたが、気を遣う工程が多いので 地味に大変なんですよ |