1弦側ホーンのカット


ハイフレットで親指をネック裏で立てるオーナーさんのプレースタイルには、1弦側ホーンが長すぎて当たってしまう。
ホーンをカットしてしまうという大胆な改造を実施。併せて、VanHalen流のキルスイッチも取付け


これが元の状態。


PC上でシミュレーションをして決定した形状


そして完成状態。
確認すると、こういう状態らしい。
なるほど、納得。
6弦側のホーンも長いことから、長いホーンを特徴として
デザインしたのであろう。
カットに関しては全体のデザインやオーナーさんの好みも考慮し、
5回ほどPCでシミュレーションをして決めた。
いかにもカットしました〜って感じにならず、最初からこのデザインだと
主張出来る様に気を配ってます。

オーナーさんは北海道の方。
Eメールが普通の通信手段となった現代でなければ、
イメージ合わせにはもっと苦労したと思う。 
ボディにアウトラインを書き込む。 
隙間からゴミが入らない様、
ビニールを使って完全にカバー。
そしてジグソーで粗くカットする。
カット端材は記念に贈った。
ベルトサンダーで切断面を
きれいに均す。
比較するとこんな感じ。
元々のヒールカットの流れも
きちんと組み入れなければ
最初からのデザインだと
主張できない。
丁寧に木地処理をした
写真は1枚しか残していないが、何度か色合わせをしながら
「完璧に判らない」と言うのは無理だが、この写真くらいの見方であれば
自然に仕上がったのではないだろうか。
拡大するとこんな仕上がり。
ここからはキルスイッチの
取付け。
基準となる下穴を貫通させ、
ボディトップ側のΦ19oを
深さ7・8mm程度空ける。
あとは裏から攻めるので
この深さで充分。
新兵器、Φ41〜Φ50oまで
自在に空けられるドリルで
裏蓋の深さ分だけ掘り込む。
こういう時は絶対に歯を垂直に
当てる必要があるので、
ボール盤の出番になる
同じ新兵器で、スイッチが収まる
径で掘っていく。
深さを間違えない様に注意!
うっかり貫通しようものなら
ギターそのものがダメになって
しまうからだ。

そしてノイズ対策の導電塗料を
塗布する
スイッチを取り付けた状態。
良い感じですね。

この後、裏蓋を作り、配線をして
仕上げていく。

そして改めて完成状態です。