Body加工  

結構使い込まれたボディ。
当然、軽い凹みは数知れず、深い傷も複数。
できるだけ埋め込んで、「新品じゃない?」って思わせるのが狙い。
だから「逆レリック」


これが全ての部品を
外した状態。
GRECOのプロジェクトシリーズは、全てラッカーフィニッシュとの事。

しかし、

・ピックガードに隠れた部分が日焼けしていない
・塗膜が異常に薄い。さすがの技術!
・アイロンを当ててもトロけない

だから、これは明らかにウレタン。
ウレタンはアイロンを当てて
剥ぐと結構楽に剥げます。
木の目の流れを考えて
暖めながらスクレーパーを
当てていくと、スルスルと
剥がれてくれる。 
色の薄いところが木の生地。
濃いところがサンディングシーラー。
ここからが大変だけど、オービルサンダーでザクっと
やっちゃいましょう!
この激しい打痕!
des2棟梁とふるひろさんのアイデア
を元に、埋め木ではなく補修する。

右は塗装を剥いだ後に、
指先に水を付けてポチっと置いた
ところ 
アイロンで加熱をしていくと、
不思議と木が戻っていく。
昔の造船技術で、木を密着させて
水漏れ防止する為に、一度湯で
湿らせて縮めた木を嵌め、再加熱
で木が元の大きさに戻るので、
がっちり密着できると聞いた。
この戻る作業だけ応用する訳だ! 
ひたすら繰り返してサンディングした結果。
どこが凹んでいたか全く判らない!
これは良い方法だ!

改めて最初の状態と並べてみる。
ボディエンドのストラップピンでも
やってみる。
ギターを置くときにエンドピンは
打ち付けられるので、ボディが
凹んでしまっている。
やはり水をポチっとして・・・ 
 アイロンをかけるとこの通り!
 ボディサイドの凹みも同様。
元が左で、修正後が右。
ちかくの小さな凹みも
一緒に良化している。
オーナーさんからのリクエスト。
スプリングキャビティの蓋の
ねじ穴を塞いで欲しい
との事。
穴がきれいではないので、一旦
φ3.5できれいな縁の穴にしておく。 
ボディと同じアッシュの端材で
プラグを作って、タイトボンドを
付けてから打ち込み、頭を
きれいにした。
ちょっと白い・・ 
ということで剥ぎ終わったボディ。

#240で仕上げてある。

塗装屋さんに聞いたのだが、テカテカにする
必要は無く、#240で充分との事。 

ボディエンドあたりに少し凹みと、凹みに
残った塗料で茶色のポチが残っているので
もう少しキレイに仕上げる。
こんな感じで凹んだところに残った塗装が
目立つので、凹みに残った塗装をカキ落とす
水をポチっと乗っけて・・・
アイロンでジュっと熱をかけて
ヤスリで均してあげると・・・
この通り目立たなくなりました。

ひと通り細かい部分までチェックをします
で、この状態で終了。
裏面も終了。

塗装へ回ります。

これにてBODYコーナーは終了!