私が確認しているフロイドローズの種類です。
ひとまずUSA製、ドイツ製、フェルナンデス製の、Floyd Roseロゴがあるものに限定して掲載します。

なお私はフロイドファンであって鑑定士ではありません。
この情報を元にオークション等で損害が生じましても一切の責任はご容赦願います。いまだ情報収集中であり、完璧な内容にまでは至っておりませんので、最終的なモデル名判断は閲覧者ご自身の責任にてお願い致します


ここに掲載した以前のフロイドローズは、フロイドローズ氏自身によるプロトタイプです。
最初の2台がエディーとブラットギルズに渡ったそうで、形状はフェルナンデス製のFRT-1と似ています。
エディーはバンブルピーに取り付けましたが、FRT-5が出たらすぐに乗り移ったので、使用期間が短いです。
しかしブラットギルズは現在まで使い続けています
その後、USA量産品FRTに似た形状のプロトタイプも作られたようです。
 
 

初の量産品、USA製FRT


81年に作られました。
翌年にはフェルナンデスが生産を開始しますが、
しばらくはUSAも並行して作られたそうです。
フェルナンデス製のFRT-1とベースプレートが似て
おり、FRT-3とサドル形状が似ています

しかしフェルナンデス製とは各部寸法が微妙に違う
らしいです。

サスティーンブロックのサイズは、
41.9×50.7×12.7mm 197g です。

ちなみにこの写真のブリッジは海外オークションで
流通していた物ですが、前のオーナーは楽器
ディーラーで、楽器フェア(NAMM Show?)で初め
てFloyd Rose(ブリッジ)が発表された時に、Floyd
Rose氏自身から直接 仕入れたものだそうです。
(写真&情報提供 Morning Ranger)
 

フェルナンデス製FRT-1


フェルナンデスの82年のカタログだけに載っており、
83年のカタログからはFRT-3にモデルチェンジします。
ベースプレートの材質が弱く、すぐにナイフエッジが丸まってしまうそうです。

FRT-3とは、サドル形状が違います。
それにしてもスゴイ値段ですね。

 
 
フェルナンデス製FRT-2


FRT-1との違いは、Floyd Rose Uと同様に弦をロック
しないタイプです。

フェルナンデスの82年のカタログから載っております。

83年のカタログからは、Head Bankerという名前が付いて
おりますが、FRT-2という型式は変わってないようです。
 

フェルナンデス製FRT-3


フェルナンデスの83年のカタログから掲載されています。
最初期はFRT-1と同様にFloydRoseロゴが無いものが存在
するようですが、非常にレアです

@ アームハウジングの構造は、六角ナットで挟むタイプ
ですが、 後期にドイツ製と同じハウジングに変更しました。

A サドル形状がFRT-1との一番大きな違いです。
弦をロックする駒は、発売当初はクロムメッキでしたが、
途中で黒に変更しました。

B サスティンブロックは鉄製で、厚さ12mmでしたが、後期
にFRT-7と同様のダイキャスト製に変更しました

C テンションバーが短く、センターに溝が入っています。
  (エディーが5150に付けているテンションバーと似て
いますが、同一かどうかは不明)

D ロックナットの駒は凸型で、ドイツ製の山型とは違います。
FRT-5よりも弦振動がダイレクトにボディーに伝わると言われ
ており、不便ですがFRT-3の方を好む人も多いです。


ドイツ製FRT-3


製造はSchaller社です。ファインチューナーがありません。
サスティンブロックは、多分FRT-5と同様、ブラス製で厚さ
8mmです。
アームハウジングの構造もFRT-5と同じです。
ロックナットもFRT-5と同様に山形です。
FRT-5と平行して売られ、廉価版という位置づけでした。
サスティーンブロックはブラス製で、
サイズは
37.0×49.9×8mm 90g です。

フェルナンデス製FRT-4


フェルナンデスの83年のカタログに載っています。
初のファインチューナー搭載機ですが、
ブリッジミュートをすると右手がファインチューナーノブに
当たり、チューニングが狂うという不具合があり、
すぐにFRT-5にモデルチェンジしました。

ある意味レアですが、実用に耐えないので
欲しがる人も少ないです。
 


ファインチューナーがM4ねじ、
歴代でM4が使われたのはFRT-4と、FRT-5プロトだけです。
 


USA製FRT-5プロトタイプ


おそらく1984年に作られたものじゃないかと思います。

エディーの5150についているものと同じ
です。
量産品のFRT-5と以下の点が違います。


@ ベースプレートがプレス製(FRT-7とは各部寸法が違う)

A サドルが短い

B Floyd Rose のロゴが、左の写真でいうと右に寄っている

C ファインチューナーノブがブラス色(左写真は白黒なので
   シルバーに見えますが・・・)

D サスティンブロックの厚みは、アメリカ製なので1/2イン
   チ(12.7mm)だと思うが、12.9mm、13mmという情報も
   ある(量産品は8mm)

E ロックナットのストリングクランプ(ロック駒)が凸型
   (FRT-7と類似)

 
80年代のドイツ製FRT-5


構造はほとんど現行のオリジナルと同じで、
製造もドイツのSchaller社です。
オリジナルとは以下の点が違います


@ アームとアームハウジングの構造(ねじ込み式)

A スタッドがモクネジ(現在もモクネジも単品販売中)
B プロトと違い、ベースプレートが鋳物


フェンダーのフランケンレプリカには、これをベースにサスティンブロックを交換したものが付いています。



80年代のフェルナンデス製FRT-7


製造はフェルナンデスです。
構造はFRT-5と似ていますが、以下の点が違います

@ ベースプレートがプレス製(FRT-5は鋳造)なので、
   
ファインチューナ手前の折れ曲がりが丸い

A サスティンブロックが、ダイキャスト
   (ドイツ製はブラスにメッキ)

B サスティンブロック固定ネジが+ネジ
   (FRT-5は六角レンチ用の皿ネジ)

C サドルも角が丸い

D サドルマウントスクリューのネジ穴が2列(FRT-5は3列)

E ナットハウジングも角が丸く、ストリングクランプ
   (ロック駒)が凸型(FRT-5は山形)


ただし、左の写真は、ファインチューナーがブラス色ですが、
本来は黒です。

  80年代のFloyd Rose U

これは弦をロックせずに、通常のシンクロと同様
サスティンブロックの裏から通すタイプです。

クレイマー製ギターによく付いていました。
ドイツのシャーラー製との事です
  レスポール用FRT

多分Schaller製です。
日本で販売したかどうかわかりません。
  
以下は現行品のラインナップから。 

Floyd Rose Original”

このモデルもFRT-5と呼ぶ事も有るようなのですが、
このページでは80年代のものと区別するため、
オリジナルという呼び方で統一します。

製造はドイツのSchaller社です。7弦仕様もあります。

日本の販売代理店はESPです。

http://www.espguitars.co.jp/parts/floydrose/index.html

参考: フロイドローズのサイト

http://www.floydrose.com/bridges.html

Floyd Rose Pro

ドイツのSchaller社製と、アメリカ製が有るようです。
オリジナルとは以下の点で違います。


@ ファインチューナー位置

A トリングロックスクリューの位置

Speed Loader

スタインバーガーのようなダブルボールの専用弦を使うようです。弦交換が瞬時に行えます。

最後にもう一つ

Speed Loader Fixed

これはトレモロじゃないので、載せるかどうか迷ったのですが、
念のため。。。

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