ネックの塗装・加工



今回、極上のネックを入手した。
見事な指板上のクッキリとしたバーズアイ、
未塗装で撮影角度に気を遣わなくても現れる裏面のトラ目。
20年前のデッドストック材との事。

今回の仕様はエディに倣って、
・スモールヘッド
・貼りメイプル
・ローズウッドポジションマーク+狭間隔12F
・Uシェイプ→後にCシェイプに変更
・ジムダンロップ6000フレット
・ナット幅44mm
全体にオイルフィニッシュ。
オイルの塗り方はWATOCOのサイトに掲載されているが、
家庭用フロア向けのマニュアルであり、そこまでは必要ない。
定期的にオイルを足してあげる位の前提で、薄塗で良いと思う。
塗装のお陰でバースアイがクッキリ。ローズのポジションマークも
クッキリ。
ヘッドまわりも小さなバーズアイがポチポチ。

板目でありながら、この木目の詰まり具合は凄い!
ペグの仮置きをし、定規で真っ直ぐに並べ、
ビス位置をマーキング。
その後、ピッチ23.5mmで正確に修正。
実機のペグビス位置から推測し、エディが西ドイツ時代の
シャーラーM6miniの2タン仕様を取り付けていた事は明白。

ビス位置マーキング治具を使ってマーキング
やはり23.5mmピッチの位置出しをし、マーキングが完了。
18か所の穴あけになる。
キリで下穴を空けて、その後ペグ用ビスを一度取り付ける事により
M6mini2タン取り付け跡を再現。
本来のビスも固定して、これでリアルエディ!
右の写真がエディ機なので穴位置と固定位置を比較して欲しい。
ペグを取り付けた状態。
テンションバーの取り付け。
原寸大型紙を使用
フレットエッジの処理。
3Mのマスキングテープは黄色いので木の色か判りにくいが、
木部は全てマスキングテープで覆っている。

左:打ち込まれただけのフレットはエッジが削りだされたままで、
手をスライドさせると引っかかる。

右:ヤスリで1本ずつエッジを丸める。
左:エッジの立った状態。

右:左フレットのエッジだけをを丸めた状態。

2016年あたりから丸い処理(球に近い処理)をしているが、
フランケンはそこまでするとリアルさに欠けてしまうので、
これで良しとする
フレットエッジを処理したので、全体的にフレットを磨いてエッジの
削り跡を完全に消す。
左:仕上げ用に#1200でもう一度。

右:コンパウンドで磨き上げる
フレットエッジの様子

左:加工前、右:加工後。

光の反射で丸められたのが判ると思う。
フレットの仕上げが完了。
左:タバコを挿す為に弦を仮に張る。
ロックナットからペグまでの間だけ。

右:そこにタバコを挿し込む。銘柄はUSAで売っているWinston。
日本のとはパッケージが違う。
ダンボールを使ってギターを構えた状態と同じように立てかけ、
着火!

元々タバコは大嫌いなので吸うことはできず、チャッカマンで着火した
完成!

焦げ跡は4・5弦の間が濃く、3・4弦の間が薄くなってしまった。
自然のこげで再現したので仕方ない。

ボディとの組み込み後にフレット周りに付いた手垢を再現する